真実告知

真実告知の必要性とタイミング

養子縁組や精子提供、卵子提供などにより子どもを授かったご家庭では真実告知について考えている方がおられると思います。 真実告知の必要性とタイミング







真実告知とは

真実告知とは、精子提供、卵子提供、養子縁組、里親など親と子どもが血のつながりを持たない場合に、生い立ちや子どもを迎えるに至った事情を話すことです。 

厚生労働省の「里親手引」では、
真実告知とは、「私(里母)はあなたを生んでいないこと。生んでくれた人に
はいろいろな事情があって、(いまは)あなたを育てることができないこと。
私たちはあなたを育てることを心から望んでいること。あなたは私たちにとっ
て大事な存在であること」を子どもに伝え、生い立ちをともに受け止めていく
ことです。と記されています。
引用:厚生労働省





必要性とリスク

この真実告知をめぐっては、「するかしないか」「する場合はいつするか」について悩まれる方がおられます。
真実告知をしないという選択をした場合でも、不用意または不本意な形で子どもに事実が知られてしまうことがあります。
子どもが成長し、世の中の様々な物事に対する常識や当たり前が頭の中で形成されてしまってから真実を知ることになった場合は、それまで親に騙されていたような気持ちになり自己喪失に陥るという事例が報告されています。

厚生労働省の「里親手引」でも、
真実告知は一度すれば済むというものではありません。また、唐突に「実は、
本当はね……」とこれまでと違う話をすれば、「嘘をつかれていた」と子ども
が感じてしまうことも考えられます。日々の生活の中で丁寧に伝え、子どもの
思いを受け止めていくことが大事です。と記されています。




推奨タイミング


真実告知についてどう考えていますかと聞くと、

  • 知らなくてもいいと思う
  • 知らない方がいいと思う
  • 成人を過ぎたら教えるつもり
  • 本人が聞いてきたら教えるつもり

など様々な意見がありますが
推奨は小さいうちから教えるです。


精子提供、卵子提供、養子縁組、里親など様々な家族の形があるのだと小さなうちから話をすることで、それを受け入れて成長することができるため真実告知は子どもが小さなうちからすることを推奨しています。

選択的シングルマザーやレズビアンカップルなどが、精子提供により子供を授かることが多くなってきている現在において、小さいうちから真実告知をすることは当事者のご家庭だけの話でなく、周囲の方々も多様な家族の形を早い段階で認識することとなり、多様性への理解が進むことにも繋がると考えています。