プライベート

精子提供を始めたきっかけと現在の気持ちの変化






精子提供を始めたきっかけ



やり取りさせて頂いた方にはお話していますが、私自身は少子化・出生数減少という日本の問題に関心があり、何か出来ることがないかと思ったのが精子提供活動を始めたきっかけです。病院で行われている提供精子を使った不妊治療(AID:非配偶者間人工授精)では子どもの出自を知る権利が保障されていないという問題を解消するために精子ドナーの非匿名化を必要としたところ、精子ドナーが激減し提供精子を使った不妊治療の新規受入れを停止せざるを得ない状況になっているというニュースを見て活動を始めました。そのため実際に提供活動を始める前は、無精子症などの男性不妊が原因で妊娠に至っておらず、病院側の新規受入れ停止により不妊治療にも進めなくなってしまったご夫婦が主に精子提供を望まれているものだと思っていました。しかし実際には選択的シングルマザーをご希望の単身女性、子どもを望んでいる女性カップル、提供精子を使った不妊治療の対象外とされているFTMトランスジェンダーのご夫婦が主に精子提供を望まれているのだと知りました。




提供活動に対する気持ちの変化



日本の少子化・出生数減少という問題に対しての関心が活動のきっかけだったこともあり、子どもを望むご家庭の事情よりも社会全体への数字上の寄与が念頭にありました。そこから精子提供活動を続けていく中で、提供したご家庭にお子様が誕生し幸せな暮らしを送っているという声を頂いたことや、すぐ近所に姪っ子が誕生したことにより子どものいる生活がいかにかけがえのないことかを実感したことで、社会全体の数字に寄与するよりも子どもを望んでいるご家庭に幸せな暮らしが訪れることの方が嬉しく思うようになりました。




これからの活動方針



家族の形も多様化しており、選択的シングルマザーを希望する女性や子どもを望む女性カップルも増えていますが、それ以上に精子提供ボランティアが増え続けています。依然としてタイミング法と言われる性行為での提供を期待している男性も多いですが、私の代わりはいくらでもいる状況になっていますので、積極的な精子提供活動は行わず、出自を知る権利の保障を必要としている方、クリニックでの不妊治療に協力可能な精子ドナーを探している方への提供をメインにして細々と活動していこうと思います。

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